センター試験2016英語解説 第2問A後半

さて後半。

あ、書き忘れましたが、問題文は大手予備校が公開しているはずですし、受験生のみなさんは持っているはずなので載せていません。

問6 ①

「私たちは順調に進んでいるので、既に計画よりも早い。」

ahead of schedule「予定より早い」。対義語はbehind schedule「予定より遅れている」

 

ついでの確認。make progressで「進む、上達する、進歩する、快方に向かう」などの意味です。

 

問7 ①

「プレゼンテーションをした後の彼らの親切なコメントのおかげで、私は非常にほっとした。」

①friendly以外は、副詞。名詞のcommentを修飾するには形容詞の①friendly「親切な、優しい」が適切です。

 

問8 ③

A、Bの両方を考えなくてはいけないとなると難しく思いがちですが、そんなことはありません。落ち着いて考えましょう。

「この必修の講義を終了しなければ、あなたは卒業できません。」

空所以外の部分から考えると、「授業(の単位)を取れば」→「卒業できる」とつなげたいところですが、ifとwouldの組み合わせがない。そこで両者否定のunless「もし~でなければ(=if not)」とwon’tの組み合わせである③を選ぶのが適切です。

 

問9 ①

「木材は以前、主な燃料として用いられていたが、近頃は化石燃料が広く用いられている。」

空所Aは、used toの用法に関わる問題。受験では頻出なのできちんと押さえましょう。used toが過去の習慣・状態を表す助動詞として用いる用法なのか、be/get used to「~に慣れている」と用いる用法のどちらなのかが問われてます。だいたいの受験生はこう覚えるから問題を解くときにわからなくなるのです。助動詞のused toは当然、原形動詞が続きます、助動詞ですから。一方で、be/get used toの方のtoは前置詞です。つまり、後ろに来るものは名詞なので、動詞が続く場合、動名詞として用いなければならないのです。細かい事は置いておくとして、used to 原形Vあるいはbe/get used to 名/Vingと覚えておきましょう。

空所Bは、nowdays「最近、近頃」というときを表す副詞とともに用いる時制は何かということです。受験生が覚えておくべき最低限の似たような単語はnowadays、these days、lately、recentlyの4つ。

nowadaysとthese daysは過去と対比して「近頃は」という意味を表すので、現在形とともに用います。latelyは近い過去から現在に至る「最近、近頃」を意味し、現在完了形とともに用いますが、習慣的な動作や継続状態を表す文では現在形とともに用いることもできます。recentlyは、近い過去のある時を指して「つい最近」という意味を表し、現在完了形あるいは過去形とともに用います。

 以上の知識を用いれば、空所Aは意味で考えても、後ろに原形が続くことからも①か②のused toが適切であるとわかりますし、空所Bは現在形の①か③が適切とわかりますので、解答は①となります。

 

問10 ④

「毎日病院へ祖母のお見舞いに行くなんて、彼はとても優しいんですね。」

 It is 形容詞 for 人 to doなのかIt is 形容詞 of 人 to doなのかを問われている問題です。to不定詞の意味上の主語はfor+人で表しますと覚えているでしょうが、形容詞が人の性質を表すものの場合、of+人で表すということを確認しておきましょう。例えば、kind、nice、carelessとかがよく出てきますね。

 そしてこの構文は、of+人の人を主語にして書き直すことができます。この問題で言えば、

He is so considerate to come and see his grandmother in the hospital every day.となります。おそらく空所AでHe isを選んだ人はここまで聞いたことがあったけれど知識があいまいだったのかもしれませんね。

 

さて、以上で第2問Aの解説は終わりです。

次は、第2問Bと第6問の解説を書こうと思います。