暑かったり寒かったり

どうもお久しぶりです。気候の変化についていけない年寄りです。今日も午前中は腹痛で寝込んでおりました。

 

最近なにより入試問題形式に沿って長文の復習問題を作ることにはまっております。

 

さてさて,他にもいろいろ書きたいことはあるのですが,散らかりきった小説の収束を目指して頑張ります。

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【第10回】

とりあえず,母さんと真理に居間に行くように言って和聖も続いた。谷村さんはしばらく外を鋭い目つきで見つめていたが,男が完全に引き下がったことを確認し終えると家の中に入ってきた。

「和聖,いったいどういうことなの。それにあの方・・・。」

「やっぱり母さん知っていたんだね。朝,”谷村さん”と言ったときに少し動揺したように見えたんだ。母さんは何を知っているの。」

母さんは何かを言いかけてやめた。

そんな様子を見かねてか,「それは私からお話させていただきます。」

「でも・・・。」と母さんはまだなにかためらっているようだ。勝手に出て行った父親に義理立てすることがあるというのか。

「これは和真様のご意向です。もう話しても構わないと,むしろ知らないといけないと。そのために私を使いに出されました。」

「そうでしたか,では私はお茶でも淹れてきましょうか,長くなりそうですからね。」

 

 

「私が作られたのは,ちょうど25年前になります。まだ和聖様が幼稚園に行かれていた頃で,真理様は生まれていませんでした。私は,和真様の研究チームが総力を結集して作られたアンドロイドです。当時としては最先端の技術を利用した私は,今後の研究のためのデータを収集する試作機でした。

それからしばらくは,和真様のご友人の経営されていた喫茶店で”谷村”と名乗り,ウェイトレスとして働きながら言語を習得していました。様子を見に来るときに和真様が和聖様を連れてきていらっしゃいましたので,その時お会いしたのでしょう。楽しそうにお二人が話していた様子を覚えています。」

「和聖様が小学校にご入学され,真理様がお生まれになってしばらくした頃でした。和真様がご家庭を出るきっかけになった事件が起きたのは。」

 

和聖は目を瞑って聞いていた。いったい俺は何を聞かされているのだ。さっき機械の脚を見てしまった以上,信じるしかないが25年間前にアンドロイドだと。和聖の思いをよそに谷村さんは話続けた。

 

「大学の研究室に強盗が入り,研究員の1名が死亡し,機密書類が盗まれるという事件が起きました。高価な機器もいくつか盗まれていたので当時は金目当ての犯行かと思われましたが,実際は違いました。和真様の研究についてどこからか情報を仕入れた産業スパイの犯行でした。

それがわかったのはしばらくして和真様の部屋にも泥棒が入った時でした。これは和聖様や真理様はご存知ないと思いますが,理子様は覚えてらっしゃると思います。」

「はい,和真さんが青白い顔をされていましたから。あんな顔を見たのは初めてでした。それからしばらくしてからでした。和真さんがうちを出ると言ったのは。詳しくは言えないが,俺が居たら君たちの命が危ないと言って出ていきました。私はその後も何度か会ったり,電話をしたりしてましたが・・・,和聖はすっかり父親を嫌いになってしまい・・・。」

 

企業秘密というやつだろうか。そんなことを言われても小学生の俺には分からなっただろうし,結局結果は一緒だっただろう。俺にとっては父親が突然いなくなった,ただそれだけのことだったのだから。でも・・・,俺たちを捨てたわけではなかったということが分かって少しうれしかった。

しかし,依然としてわからないことがある。いったいなぜおれが襲われるんだ。

「谷村さん,その話といまさら父さんが俺に伝えたいことがあることといったいどんな関係があるんです?それからなんで俺が襲われるんですか。俺は父親の研究内容なんで知りませんし,普通のサラリーマンですよ。」

 

「それはいまからお話します。が,その前に和聖様,最近何か小包を受け取りませんでしたか。」

 

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あとはお任せします!!

 

そろそろクライマックス,なんとか書き切りましょう。

来月はまた別のことをやろうと画策中です。